今回のテーマは、他の人と比較しないことです。
今まで、私がギターを弾いてきて、教則本には載っていないようなことをこのブログでは書いてきたつもりです。
今回は、技術にも練習方法にも関わってくる、メンタルの問題です。
今まで練習を積み重ねてきた人は、ある程度エレキギターが弾けるようになっていると思います。
コードをうまくつなげて、1曲のうちのサビの進行ぐらいは弾けるようになっているでしょう。
教則本を見ながら。
好きなギタリストの動画を観ながら。
そして、コード進行と歌詞が書いたページを見ながら。
練習をしてきたと思います。
それはとても素晴らしいことです。
ギターを始めようと思って、ギターを手にして、何もわからない所からスタートする。
それは非常に勇気がいることです。
そして、ギターを手にした後も、練習をしないと上達をしない。
練習をすることは大変です。
毎日同じことを繰り返す場合もある。
うまく弾けずに苛立つ時もある。
最初から、ギターがうまかった人はこの世の中に誰もいません。
この世の中のギタリスト、誰しもが練習をした。
そして、ギターを愛していた。
みなさんもそうだと思います。
ある程度弾けるようになってくると、誰かと比較する気持ちが生まれてきます。
心にちょっと余裕が出てきた証拠です。
クラスのあの人は非常にギターがうまい。
動画に出てくるプロのギタリストは非常にうまい。
自分は何て下手くそなんだ。
あの人くらいうまくなりたい。
でも、どうやっていいのかわからない。
自分にはセンスが無いのかもしれない。
私は思います。
最初の気持ちに戻ること。
ギターを手にする前は、純粋にギターが弾きたくなったに違いありません。
クラスの人に勝ってやろうとか、プロのギタリストに勝ってやろうとか。
そんな気持ちはなかったはずです。
誰かと腕を競うことは大切です。
クラスメイトに非常に上手い人がいたら、あの人より上手くなってやりたいという気持ちが芽生えてくるのはいいことです。
でも、他人と比較する。
他人に勝とうとする。
そこにばかり意識がいくと、自分がなぜギターを弾きはじめたのかという、最初の気持ちを忘れてしまいます。
最初は、ただ、ギターが弾いてみたかった。
弾けるようになれればいいなあと思っていた。
最初の気持ちが、他人と比較することによって、薄れていってしまう。
それは、私も気をつけているところです。
上手いか下手かは、ギターを長く弾いていると、どうでもよくなってきます。
むしろ、自分が楽しいかどうか。
ギターと出会えてよかったという気持ちのほうが、高まってきます。
だから、ある程度弾けるようになった段階で、他人と比較して自信をなくす必要はありません。
他人と比較して、自分にセンスが無いなんて思う必要はありません。
ギターという楽器を手にして、弾けるようになるまで努力する。
そして、楽しいと思えるくらいまで練習する。
何かに真剣になって、没頭している。
その状態がもう、すでに素晴らしいんです。
音楽というのは非常に高度な存在です。
感情表現、肉体表現、そして、数学的な考え方も時には必要です。
ましてや、エレキギターになると、微妙なニュアンスがたくさん出てきます。
そこに正解はない。
あの人のようになりたい。
あの人に勝ちたい。
その気持よりもまず、自分がギターを弾くことが楽しいという気持ちを常に忘れないこと。
ギターを弾いた後の、何とも言えない爽快感。
ギターに没頭して、日常生活から離れてみることの爽快感。
美しいメロディーを奏でることができた時の爽快感。
これは楽器を演奏した人にしかわからない感覚です。
その感覚を大切にしてほしい。
楽器を演奏することに没頭した時間は、人生の中で必ず活きてきます。
想像力、表現力、集中力。
あらゆる能力が向上します。
私は20年以上ギターを弾いていますが、やっぱり楽しいと感じる気持ちは、他にはない感覚です。
時に、うまい人の動画をみて、へこむこともあります。
でも、自分の中の楽しい気持ち。
これを大切にしてほしい。
他人と比較しない。
今日、言いたかったのは、他人と比較せず、自分が楽しいという気持ちを大切にしようということです。